道しるべとなる名言
浜山典之
編
人生にはいろいろなことがありますが、折に触れて勇気づけてくれたり、励ましてくれたり、あるいは困難を乗り越える力を与えてくれたりするような名言があると、心強いものです。ここでは、そんな名言のいくつかを取り上げてみました。
径寸十枚 これ国宝に非ず
一隅を照らす これ則ち国宝なり
伝教大師 最澄 (767〜822年)
平安初期の僧。著書『顕戒論』など。
日本の天台宗の開祖。
物の興廃は必ず人による
人の昇沈は定めて道にあり
弘法大師 空海 (774〜835年)
平安初期の僧。主著『十住心論』。
日本の真言宗の開祖。真言密教第八祖。
最勝の善身を徒
(いたずら)
にして
露命を無常の風に任すること勿
(なか)
れ
道元禅師 (1200〜1253年)
鎌倉初期の禅僧。主著『正法眼蔵』。
日本の曹洞宗の開祖。
古人の跡を求めず
古人の求めたるところを求めよ
松尾芭蕉 (1644〜1694年)
江戸前期の俳人。著書『おくのほそ道』。
不易流行の理念を確立。
一日生きることは、一歩進むことでありたい。
(湯川秀樹)
学びに努める人は、巧みに花を摘むように、
真理のことばを摘み集める。
(『法句経』より)
己こそ己の寄る辺、己をおきて誰に寄るべぞ。
よく整えし己にこそ、まこと得難き寄る辺をぞ得ん。
(『法句経』より)
すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する。
(アリストテレス)
ゆっくり歩む者のほうが、
息長く遠いところまで進んでいける。
(イタリアのことわざ)
『華厳経』は説きます。一粒の米の中にも宇宙があると。
そこには太陽の光があれば、水の流れもある。
作る人がいて、売る人がいて、運ぶ人もいる。
無限につながる縁起を知ることが大切だと。
(NHKハイビジョン特集「21世紀 仏教への旅」より)