明日への読書録
浜山典之
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(11〜12)
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『知の旅は終わらない』について
2020/5/9 (土) 19:38 by 浜山典之 No.20200509193807
立花隆『知の旅は終わらない』(文春新書、2020年)は、「知の巨人」として名高い著者が、幼少期からこの本の執筆時点までの人生を振り返って書いた自伝的エッセイです。
これまでに3万冊の本を読み、また世界各地を飛び回り見聞を広めてきた著者が、人間の知的な営みにおける「理解」という根本的な問題について書いているところが興味深く思われました。(同書、pp.110-111)
全体としてみれば、この本には思索的あるいは哲学的な色彩を帯びた記述が多く見られます。たとえば、下記のような箇所が印象的です。
すべての人の現在は、結局、その人が過去に経験したことの
集大成としてある。(同書、p.150)
キリスト教の原点は、もともと土着宗教であったという事実
の中に見出せるのです。(中略)キリスト教は、紙の上に書
かれた教義を抽象的に理解するだけではまったくわからない
世界だということなのです。つまり、その土地の人々の日常
生活と密着した、地域のすべての文化的伝統、ならびに日常
的共同行動と切り離せないものなんですね。(同書、p.169)
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『外国語学習の科学』について
2018/11/15 (木) 18:16 by 浜山典之 No.20181115181653
白井恭弘『外国語学習の科学 ──第二言語習得論とは何か』(岩波新書、2008年)は、アメリカの大学で応用言語学を教えている著者が、これまでに第二言語習得に関する研究や教育の現場で試みられてきた外国語学習の様々な取り組みや実験、その結果などを紹介しています。
この本には多くの興味深い事例が書かれていますが、その一つは、普通、二か国語が話される環境の中で育てば、誰でもバイリンガルとして二か国語が自由に話せるようになるのではないかと思いがちなのは、誤りだということです。(同書、pp.100-101)
また、文法訳読方式中心の英語教育を受けた学習者で、英文法についてはそれなりの知識があるつもりでも、その文法知識を過信してはならないことが指摘されています。(同書、pp.156-157)
最後の章に書かれている外国語学習の実践面でのアドバイスは参考になります。
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浜山典之
『明日への読書録』
(げんとも文芸館)
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